掘越 沙織 / Saori CIAO Horikoshi
フリーのジャイアントフラワーアーティスト
社会人になってからは金融業界の道へ。
経歴を見る限り、芸術色は感じられない。そんな私が現在フラワーアーティストとして躍進しているのは、育った家庭環境に裏打ちされた感性によるところが大きいかもしれない。
Comme des Garcon やSacaiなど日本の一流ファッションブランドでの母の仕事を物心つく頃から手伝っていた経歴を持つ。
パリコレクションの作品に囲まれる環境は、水面下で私の感性に大きく影響を及ぼした。
にもかかわらず、金融の道に進む。外資系を含む金融機関に身をおくこと10年超。
そのような私が、対極とも言えるアート業界に進んだきっかけは長女の出産。
「子どもの記念日に最高の思い出を」と、持ち前のセンスを頼りに、2017年から本格的に装飾アーティストへの道を模索する。
その過程で新聞紙を使ったペーパーフラワーのフォトブースを公開したところ、「斬新」「スタイリッシュ」「個性的」と反響を呼び、一気に私をペーパーフラワーアーティストの道へと進ませた。
「生花のコピーでは本物にはかなわない。私が創り出したいのはリアルじゃ在りえない幻想的な美しさ」
「素材に込められた想いと、私の想いを重ね合わせて新しい命を生み出したい」
「和紙と言う素晴らしい日本の文化を世界に発信したい」
という想いをもって、和紙を使ったペーパーフラワーを作り続ける。
その作品は、繊細で、しなやかで、個性的。
そんな私の想いが伝わったのか、2019年のJo MaloneのPoppy & Barleyの新作発表イベントで使われたジャイアントフラワーが日本のエグゼクティブの目に留まり、その自宅を飾ることになるというエピソードが生まれた。
現在、日本では珍しいフリーのフラワーアーティストとして、個人および企業依頼の空間装飾、ヘッドピースなどの装飾品制作を中心に活動中。
個々のニーズに細やかに応えるフットワークの軽さが定評を呼んでいる。